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「~すべき」を手放せる、自分にやさしい手帳を。『pure life diary』 ができるまで

「~すべき」を手放せる、自分にやさしい手帳を。『pure life diary』 ができるまで

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2022年9月23日、まじめでがんばり屋さんが感性をみがいて、自分にやさしくなれる手帳『pure life diary』とそのメソッドを詰め込んだ書籍『人生の純度が上がる手帳術』を出版しました。

手帳を通じて「自分を知る、受け入れる、変化する」を叶え、しあわせを感じられる人を増やすことを目指しています。

今回は、これまであまり表に出ていなかった『pure life diary』の共同開発者2人のインタビュー記事をお届けします。

手帳開発に至った経緯や想い、こだわりや裏話など……。

より『pure life diary』について知るきっかけになり、ユーザーさんが楽しんで手帳を愛用いただければ、と心より思います。

ぜひ最後までご覧ください。

【プロフィール】

本橋 へいすけ feppiness株式会社 代表取締役
会社員時代の福岡転勤をきっかけに糸島へ移住。2016年より糸島の魅力を伝えるブログ「愛しの糸島ライフ」を開設すると、メディアにも取り上げられるなど話題に。独立後はwebコンサルティング事業、オンラインサロン事業を開始。2021年にfeppiness株式会社を設立。共著に『人生の純度が上がる手帳術』がある。


井上ゆかり feppiness株式会社 プロジェクトマネージャー
内向型カウンセラー
大学卒業後、飲食、ブライダル、金融とさまざまな業界を経験。30歳を目前に副業でネットショップを開設。事業が軌道に乗りフリーランスとして独立。2016年、自身が「内向型」の気質と知り心がラクに。同じ悩みを持つ人たちへ向けた内向型コンサルティングを2018年より始める。著書に『世界一やさしい内向型の教科書』『もう内向型は組織で働かなくてもいい 「考えすぎるあなた」を直さず活かす5ステップ』がある。

 

20代最後に人生を見つめ直した2人の出会い

ゆかり
ゆかり

私たちが出会ったのは、2018年の夏でしたね。へいすけさんが開催したInstagramセミナーに、私が受講生として参加したんです。

へいすけ
へいすけ

そうでしたね!当時ぼくはwebコンサルタントとして、ブログやSNSの発信をお手伝いする仕事がメインでした。

へいすけ:
でも初めからweb関連の仕事をしていたわけではなく、20代はミュージシャンとして活動していた時期や保険業界の会社員として猛烈に働いていた時期もあったんですよね。

それが30歳になり、人生このままでいいのかと考えていたとき、一冊の本に出会いました。『減速して自由に生きる: ダウンシフターズ』(ちくま文庫)です。

上を目指し続ける働き方に疑問を感じて、老後の夢であった海辺で住む夢をいま実現しようと思いました。そこで福岡県糸島で会社員のまま移住することに決めました。

その後、当時はまだ知名度が低かった糸島をもっと知ってもらうため、そして会社員のための移住情報を伝える目的で、2017年ごろからweb上で情報発信を始めます。

すると、ブログ『愛しの糸島ライフ』が月間12万PVとブレイク。web発信に関する講演依頼やコンサルティングの依頼を受けるようになりました。


※web発信の講座を開催する 当時のへいすけさん

ゆかり:
へいすけさんの20代は夢への挑戦もありつつ、働き方や生き方について悩み、向き合った10年間だったのかなと感じました。

私はというと、自己肯定感の低さと戦う人生を歩んできました。就活でブライダル業界を志すものの、すべて不合格。自分には何の魅力もないのだと落ち込みました。あきらめきれなかった私は1年半後に再びチャレンジし、憧れのブライダルのお仕事に就くことができました。

しかし多忙な業務とストレスフルな生活に心と体を壊してしまい、休職を経て、金融業界の事務として転職。忙しさからは解放されましたが、今度は人間関係に悩むようになるという……。

へいすけ
へいすけ

ゆかりさんは、典型的な「まじめながんばりやさん」ですよね!

ゆかり
ゆかり

そうですね。まわりの人たちと比べて自分はなんてダメなんだと、悩んでばかりでした……。

ゆかり:
私もへいすけさんと同じで、30歳を前にこれからの生き方を考えました。そこで、いつかは自宅でできる仕事ができればと副業で始めたのがネットショップの運営です。

2015年の夏には軌道に乗ってフリーランスに転身したものの自己肯定感は低いままで、まわりのカリスマ性のある起業家さんと比べて落ち込むことも多かったです。

そんなとき、ある書籍で自分の気質が「内向型」であることを知ったんです。劣等感を覚えていたものが、実は気質という「特徴」であって「欠点」ではなかったことに、心がラクになりました。

さらに内向型の研究を続けるうちに、自分と同じ悩みを持つ人が大勢いることを知り、内向型の人をサポートするお仕事がしたいと考えるようになりました。へいすけさんと出会ったのはそのころです。

その後は、内向型に関する本『もう内向型は組織で働かなくてもいい 「考えすぎるあなた」を直さず活かす5ステップ』を出版したり、講座やカウンセリング、コミュニティ運営などをしたりと、内向型支援の活動の幅をどんどん広げていきました。


※内向型支援の講座を開催する 当時のゆかりさん

自分が使いたい手帳をつくろう

へいすけ:
お互いに別々の道を歩んでいたわけですが、手帳というキーワードがきっかけでゆかりさんと一緒にお仕事をするようになります。ぼくが「手帳をつくろうかなぁ」と思い立ち、ゆかりさんに声をかけるかたちで始まった。たしか、手帳のヘビーユーザーだったんですよね。

ゆかり:
学生のころから手帳という形ではないものの、手紙や交換日記で自分の気持ちを書いていました。本格的に手帳を使い始めたのは社会人になってからです。

ゆかり
ゆかり

手で書くのが好きだったので完全にアナログ派でしたね。

へいすけ
へいすけ

ゆかりさんと反対で、ぼくはずっと手帳を使っていなかったんです。スケジュール管理はデジタル派でした。

へいすけ:
手帳を使い始めたきっかけは知人から紹介されたこと。その手帳は、未来から逆算して現在を考えるという構成でした。人生をよくするためのツールとして、手帳の有効性を実感しましたね。

しかしその手帳が翌年、生産中止になったんです。代わりの手帳を探したものの、なかなかいいものが見つからなく。「ないならつくろうかなぁ」と考えたのが2020年秋のことです。

開発にあたり、まずは周囲の人たちに意見を聞いてみました。

すると「手帳を買ったけれど使い続けられない、自己肯定感が下がってしまう」という悩みが多いことを知って。

そこで同じ課題感を持ち、かつ手帳のヘビーユーザーであるゆかりさんを共同開発者として誘ったんです。


※ゆかりさんが使っていた、歴代の手帳たち

ゆかり:
私もオリジナルの手帳をつくりたいと考えていました。手帳によって「やりたいことリスト」を書くところがあるのですが、それを埋められない自分に落ち込んでしまう経験もあって。

もっとスモールステップで「やりたいこと」を見つけられる手帳があればいいのにと妄想していたとき、へいすけさんからの誘いがありました。


※過去「手帳を監修したい」と、やりたいことリストに書いていた。夢は実現し『pure life diary』へ

「手帳」でコーチングを届けたい

ゆかり:
でも、一時期は2人で考えても何も思い浮かばず、開発が頓挫したんですよね。

へいすけ:
「アイデアをすぐ実践する」の精神で始めたものの、手帳に掲載するワークの設問が思い浮かばず、フェードアウトしそうでした。

ゆかり
ゆかり

当時はへいすけさんの考えていることが分からず、少しイラっとしたことも(笑)。

へいすけ
へいすけ

そうだったんですか。初耳です(笑)。

へいすけ:
開発を本格的に再開したのは、当時学んでいた認知科学をもとにしたコーチングの可能性を体感したからです。

ただ、ぼくひとりでコーチングするには相手の数に限りがあります。かつ、経済的に厳しい人には手が出せません。

一方でコーチングの技術を手帳につめこめば、安価で、かつ大勢の方をサポートできます。

いきなり目標設定をするのではなく、自分本来の価値観や強みを知る「自己理解」、自分のありのままを受け入れる「自己受容」をおこない、そのうえで人生が「変革」していく。

このような構成の手帳は、開発の時点では見当たらず、つくるなら今だと思いました。

ぼくたちが立ち上がることで困っている人たちの助けになるかもしれない。ぼくたちが考えた手帳を世に出し、社会のしくみとして構築したい。そう覚悟が決まったんです。

ゆかり:
知人のデザイナーさんに話を聞いてもらったのも良かったですよね。一緒にブレストをする中で、どんどんアイデアが湧いてきて。表紙の水のイメージや、キャッチコピーもこのときに決まりました。

へいすけ:
一気に加速しましたよね。

そこからはユーザーインタビューや、立ち上げた手帳コミュニティでの意見をもとに試作品を開発。知り合いやコミュニティのメンバーに対し、数量限定で販売をしました。その後、大幅なリニューアルに対応しながら、約1ヶ月で2022年版をリリースしました。


※試作品の『pure life diary』。数量限定200冊を作成して郵送した


※2021年2月キックオフライブ配信の様子。コンセプトや今後の展望を話した

ゆかり:
急ピッチで進めましたよね(笑)。

手帳『pure life diary』には、大きな特徴を3つ持たせました。

1つめは、手帳の使い方に関するワークショップを定期的に開催していること。「だれも置いてけぼりにしない」をコンセプトに無料で提供しています。

2つめは、ワークの内容です。「書けない」と挫折してしまわないように、ステップを細かく設定しました。

3つめは、デザイン。私自身、無地の表紙ではテンションが上がらないし、とはいえ大人になってキャラクターものを持つのもどこか歯がゆい気持ちでした。

『pure life diary』では見た目にもこだわり、表紙はきれいでかつ年齢や性別を問わず持っていただけるように、という想いも込めてグラデーションの色合いを採用しました。


※「手元にあるだけでテンションが上がる」を目指した、こだわりのグラデーションの表紙

へいすけ:
手帳のヘビーユーザーであるゆかりさん、ライトユーザーのぼくという開発者の属性の違いが『pure life diary』の強みの一つですね。それぞれの目線を組み合わせたことで、より使いやすい手帳ができあがりました。


※『pure life diary2022』の1000冊を梱包発送するゆかりさん。配送ラベルの印刷、貼付、袋詰めをすべて行った

 

「まじめながんばりやさん」に向けた手帳に

ゆかり:
ただ、壁もありました。自信作の手帳だったものの「前は買ったけど今回は購入しない」という方が一定数いたんです。

その方々にインタビューすると、「工夫は感じたけどやっぱり書けなかった」という声が多く上がって。

だれも置いてけぼりにしない手帳を目指したにもかかわらず、この結果です。手帳を使ってくれた方へのヒアリングを再度徹底して、挫折の要因を一つひとつ見定めていきました。


※より多くの方へ手帳を届けるため、ユーザーさんにヒアリング実施したり、たくさんリサーチやマップを作成して分析したり……

へいすけ:
ユーザーインタビューでは、もう一つ大きな気づきがありました。「自分とゆっくり向き合い、自分が何を感じているかを知りたい」と悩む方たちから「『pure life diary』だからこそ変化できた」「初めて手帳が続いた」と感謝の声があったんです。

「ああ、この人たちに届けることがぼくたちの社会的使命だ」と感じました。「手帳を使ったコーチング」というふんわりしたコンセプトも「まじめでがんばりやさん」に変え、必要としている人たちに届くようリニューアルさせました。

ゆかり:
まじめながんばりやさんは、「こう使わなければいけない」という義務感を抱きがちです。書き方は自由であり、毎日書かなくてもいいというメッセージを何度も打ち出しました。

また、まじめながんばりやさんにも、抱えている悩みや興味があること、心地よく感じるペースは人それぞれです。手帳にステップを設けて、自分に合ったステップの使い方ができるようにしました。だれひとり、置いてけぼりにしたくなかったんです。

じっくりゆっくり使って、「~すべき」を手放してほしい

へいすけ:
ただ、ぼくたちは自分たちのことを「手帳屋さん」とは思ってはいません。

ぼくたちが目指すのは、「しあわせを感じられる社会」をつくること。

テクノロジーが進化して生活が便利になっているにもかかわらず、なぜか便利さと比例して、しあわせな人が増えている実感はありません。

個人の自己実現をサポートすれば、しあわせを感じている人の総数が増えるはずです。そのしくみの一つとして、手帳を生み出しました。

今後は『pure life diary』を世界にも広げていきたいです。海外の人と交流すると、今まで当たり前だった「〜すべき」などが、カルチャーや前提の違いで外れやすくなると思うんです。

特に今回、『pure life diary』を届けたい層であるまじめながんばりやさんは「~すべき」が心のpureな部分に、かさぶたとして強烈にくっついています。そのかさぶたをはがしてpureが見つかれば、だれもが「やりたいこと」が見つけられるはずです。


※『pure life diary』と『人生の純度が上がる手帳術』。2022年、どちらも全国の書店に並んだ

ゆかり:
表紙のグラデーションが『pure life diary』の世界観を体現していますよね。白黒分けられない感情もある。そんな曖昧さも自分らしさとして受け止められる手帳になっています。

ワークだって前に進み続ける必要はありません。ステップを用意していますが、止まっても戻ってもいいんです。どの選択肢を歩んでもいい。その曖昧さをユーザーのみなさんにも体感していただきたいですね。

へいすけ:
手帳にある目標設定「pure life サークル(現:TO BEサークル)」は、1年に1回ではなく、3ヶ月に1回設定する構成にしました。目標は変化してもいいからです。


※書くだけで自分の目標を書き込める「pure life サークル(現:TO BEサークル)」。8つの分野別に目標を考えられる

困ったときには月1回参加できるワークショップなど、複数のサポート支援を用意しています。手帳ユーザーと横のつながりが持てる機会もあるので、ぜひ参加して手帳の活用に役立ててほしいですね。


※『pure life diary』のユーザーさん達との交流会の様子

ゆかり:
みなさんには『pure life diary』をじっくり、ゆっくり使ってほしいです。毎日書く必要はありませんが、一定期間使い続けることでどんどん味が出てきます。SNSにアップできないくらい、本音を書いてもらえたらうれしいですね。

ふとしたときにこれまで書いた手帳を見返して、自分自身の変化も楽しんでもらいたいです。

感情や感覚に傾ける時間が1日3分でもあれば、人生はどんどん変わっていくと思います。ぜひ、その過程を楽しんでくださいね。

書籍『人生の純度が上がる手帳術』

手帳『pure life diary』

(取材・執筆:株式会社ソレナ)

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