pure life diary

で じぶんと対話する

feppiness公式LINE

習慣が続かないのは意思の問題じゃない。認知科学に基づくジャーナリング術

習慣が続かないのは意思の問題じゃない。認知科学に基づくジャーナリング術

<本サイトはアフィリエイト広告を利用しています(Amazon、楽天)>

こんにちは。pure life diary開発者・ライフコーチの本橋へいすけです。

「今年こそ習慣を続けたい」 そう思って始めたのに、気づけば三日坊主…。
そんな自分を「意志が弱いからダメなんだ」と、責めてしまっていませんか?

でも実は、行動が続かないのは“あなたの意志”ではなく“脳や心の仕組み”に原因があります。

認知科学やポジティブ心理学の分野では、 “感情”や“思考のクセ”に気づくことで行動が変わるという研究が注目されており※1 そのアプローチとして注目されているのが「ジャーナリング」という書く習慣です。

ジャーナリングとは?

ジャーナリングとは、自分の思考や感情を紙に書き出す習慣のこと。

正解もルールもなく、心に浮かんだことを“ありのまま”に書く。それだけで、自分の心の奥にアクセスできる強力なツールです。

マインドフルネスの一種ともいわれ、書くことで脳が整理され、ストレス軽減やセルフコンパッション(自分への思いやり)にも効果があることがわかっています。※2

本記事では、意志力に頼らず「自然と続けられる自分」になるための、 ジャーナリング活用術と科学的な根拠をわかりやすく解説します。

行動を変える鍵は「認知」と「構造」にある

まず人の脳の仕組みとして、根性や意思力で頑張れるほど強くありません。

むしろ脳は、現状を維持しようとする「ホメオスタシス(恒常性)」の働きによって、変化や負荷を避けたがる性質を持っています。

だからこそ行動そのものをなんとかしようとしても難しいのです。

実は人の行動は、 ① 外から入ってくる情報  ② それをどう解釈するか(認知) ③ その上での選択や行動  という3ステップで構成されています。

この「②の認知=物事の捉え方」が、人によって大きく異なるのがポイント

たとえば同じ「注意される」という体験でも、「ありがたい」と感じる人と「自分はダメだ」と感じる人がいます。
このような“認知のクセ”を整えることが、行動・習慣を自然と変える一歩になるのです。

“心スイッチ”を見つければ、自然と動き出す

では、どうすれば“自分の行動のスイッチ”を見つけられるのでしょうか?
私たちが提案するのは「心スイッチ」と呼ばれる根源的な欲求の可視化です。

例えば「物事を好奇心のまま探求したい」「物事を整理したい」など、言葉にするのは難しくても、自然と“やってしまっている”行動の裏に隠れた欲求。

好きなことややりたいことは、年齢や環境、気持ちによって変わりますが、心スイッチは一生を通して自然に出てくるものです。

行動が続く人は、モチベーションや気合いではなく「心スイッチ」を上手に活かしています。

この「心スイッチ」に気づくことで、「頑張らなきゃ」ではなく「やりたくて動いてしまう」状態をつくることができます。

ここで大切なのが、“TO DO”ではなく“TO BE”の視点。

つまり「何をするか」よりも「どんな自分でありたいか」に目を向けることで、行動に意味が宿り、自然と習慣化されていきます。

心スイッチを見つけるジャーナリング活用法

そこでおすすめなのが「TO BE式ジャーナリング」。

1、今の自分が“ついやってしまうこと”を棚卸し
2、過去の経験から「やめられなかったこと」「熱中したこと」を書き出す
3、そこに共通する“感情”や“衝動”を探る

この3ステップで自分の内面と深く向き合い、心スイッチを可視化します。

心スイッチを見つける3ステップ・ジャーナリング

ステップ 1|“今の自分”を観察する

まずは「現在」に目を向けて以下のような「ついやってしまうこと」を思いつくままに書き出します。

  • 頼まれてもいないのに、つい手が動くこと
  • 注意されてもやめられないこと
  • 「やらなきゃ」と思わなくても没頭できること

具体例:

  • 会議中に配布資料を頼まれてもいないのに分かりやすくデザインし直してしまう
  • 相談されるとつい真剣にアドバイスを考えてしまう
  • 手帳を開くと予定よりもレイアウトや色にこだわりたくなってしまう

そのあと、「なぜそうしてしまうのか?」「やっているとき、どんな気持ちになる?」を掘り下げてみましょう。 以下のような「ついやってしまうこと」を思いつくままに書き出します。

ステップ 2|“過去の自分”を振り返る

次は「過去」に視点を移し、子どもの頃から「止められてもやってしまったこと」「夢中になったこと」を思い出します。

  • 親に「やめなさい」と言われてもやり続けたことは?
  • 時間を忘れて没頭した遊びや趣味は?
  • その時、どんな気持ちだった?なぜやめられなかった?

具体例:

  • 授業中、先生に注意されても漫画を読んでいた→物語に入り込むのが好きだった
  • 友達に何度も豆知識を披露していた→誰かに伝えることで自分の理解も深めたかった
  • 組み立て式のおもちゃをばらして中の仕組みを調べていた→「なぜ?」を突き詰めたかった

これも「なぜ?」「どんな気持ちになる?」と感情を深堀りしてみましょう。

ステップ1、2では、余裕があれば筆を止めずにひたすら書き出すことに集中してみましょう。
筆を止めないルールによって、頭で考えられなくなるので、自分では思ってもみなかった本音が出てくることがあります。

ステップ 3|共通点から“心スイッチ”を言語化する

ステップ1、2で書き出したことを振り返り、何度も出てくる欲求や感情を一言でまとめてみましょう。

たとえば「私は◯◯していると安心する」「◯◯するとワクワクする」「◯◯を放っておけない」という言葉で表します。

具体例:

  • 「知らないことを知るとワクワクする」→心スイッチ=探究心
  • 「誰かの困りごとを聞くと助けずにいられない」→心スイッチ=共感・貢献欲
  • 「複雑なことをシンプルに整理したくなる」→心スイッチ=構造化欲求

この共通点こそが「心スイッチ」のヒントになります。

pure life diaryで“内側から湧き上がる行動”を習慣に

私たちが開発した「pure life diary」には、心スイッチを日々の暮らしに活かすための仕組みが詰まっています。

  • ありたい自分を見つけるヒントを掘り起こす「価値観ワーク」
  • モチベーションの源泉を掘り起こす「心スイッチワーク」
  • スモールステップで習慣にしやすい小さな枠

「こなしていくもの」になりがちなタスクやTO DOリストを書いて行動管理するのではなく、 “自分の内側から湧いてくる行動”とつながり、日々の行動につながる設計です。

まとめ

習慣を続けられないのは、あなた自身の意志の弱さではなく、「心のスイッチ」をまだ見つけていないだけかもしれません。

その“スイッチ”に気づく手がかりとして、ジャーナリングはとても有効です。 何を書けばいいかわからなくても大丈夫。モヤモヤしている気持ち、うまく言葉にできない感情こそ、書くことで少しずつ形になっていきます。pure life diaryと一緒に、無理なく自然に動ける習慣をつくっていきませんか?

参考文献

¹ ポジティブな感情を高める心理的介入法に関する研究:
Seligman, M. E. P., Steen, T. A., Park, N., & Peterson, C. (2005). Positive Psychology Progress: Empirical Validation of Interventions. American Psychologist, 60(5), 410–421.

² 感情体験の言語化がもたらす心理的・生理的効果に関する研究:
Pennebaker, J. W. (1997). Writing about emotional experiences as a therapeutic process. Psychological Science, 8(3), 162–166.

この記事の執筆者:本橋へいすけ

大学卒業後、ギタリスト、外資・国内保険会社で営業、教育、マネジメントを経験。2018年にWEBコンサルタントとして独立し、コーチングアカデミーを経てプロコーチに。コーチングメソッドやウェルビーイングな習慣をつくる手帳「pure life diary」を開発し、feppiness株式会社を創業。現在はプロダクト開発や対人支援、マーケティング支援を通じて人と組織の開花をサポート。ポジティブ心理学の権威・ペンシルバニア大学のオンラインプログラムを経て、2025年4月より桜美林大学ポジティブ心理の修士課程に進学。

取材・登壇・執筆依頼について

本テーマに関する登壇・取材・執筆などは随時お受けしています。

     

     

     

    © 2022 feppiness inc.