ふりかえりの習慣で個人とチームが変容|一般財団法人 ウェルネスサポートLabさま【pure life diary 研修】
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私たちは今回、一般財団法人 ウェルネスサポートLabさまに『pure life diary』を導入した研修を、1年間に渡って毎月実施させていただきました。
一般財団法人 ウェルネスサポートLabさま(以降ウェルサポさま)は、体や心のあらゆる悩みをチャットで相談できる「フレンドナース」の提供をはじめ、ライフステージに合わせたさまざまな健康サポートを展開している法人さまです。
そんなウェルサポさまの「ふりかえりの習慣づくり」を通してのチーム強化を目的に、『pure life diary』の導入と認知科学をベースにした自分を深めるワークや研修を行いました。
研修を通してウェルサポさまは、自分と深く対話したり、チームに共通のメソッドやコミュニケーションツールができたりしたことで、さまざまなマインドの変化や気づきがあったとのこと。
そこで今回は、代表理事の 笠 淑美(りゅう よしみ)さんに、研修当時の様子や変化したことなどのお話を『pure life diary』の開発者、本橋へいすけが伺いました。
【本記事のポイント】
▼目指すこと(目的)
ふりかえりの習慣を取り入れながら自分との対話を深めて、個人の変容とチームの強化
▼研修前に抱えていた課題
- 各個人の自己理解の不足
- チームの強化
- メンバーを育成する手段や時間の確保
▼『pure life diary』研修の変化や効果
- 各メンバーの自己理解が進んだ
- 各メンバーのマインドのしばりがゆるんだ
- 『pure life diary』がチームとしての共通の成果指標になった
- 『pure life diary』がコミュニケーションを円滑にするツールになった
【プロフィール】
一般財団法人 ウェルネスサポートLab / 代表理事 笠 淑美(りゅう よしみ)さん
大学時代より始まった父親の闘病生活を機に「自分らしく健康に生きる」に取り組む。ランドスケープ・コミュニティデザイン業務従事後は、フリーランスの立場で「女性のウェルビーイングと働き方」に関心を持ち、活動をする。
◎一般財団法人 ウェルネスサポートLab公式HP:https://www.wellsuppo.or.jp/
目次
- 1 『pure life diary』を導入するきっかけはふりかえりの習慣で個人とチームの成長
- 2 幼少期から自分との対話をし続けてきた笠さん
- 3 研修導入前に抱えていた組織の課題は「チームの強化」
- 4 オンラインとオフライン両方のメリットを活用してコミュニケーション
- 5 初回の研修で起きた混乱……
- 6 ワークと研修を導入して半年、マインドが自然とゆるんでいった
- 7 現代人は「自分をふりかえる時間」が枯渇しているから不健康になってしまう
- 8 ツールは1つでも使い方は人それぞれ
- 9 『pure life diary』メソッドがチームの成果指標とコミュニケーションにつながった
- 10 チームで取り組みは変化のインパクトが大きい
- 11 今後は「かかりつけナース」を普及して、やさしい社会をつくりたい
『pure life diary』を導入するきっかけはふりかえりの習慣で個人とチームの成長
――本橋へいすけ(以降、へいすけ):
ウェルネスサポートLabさま(以降、ウェルサポさま)が、うちの手帳『pure life diary』を知ったきっかけは何でしたか?
ウェルネスサポートLab代表理事 笠さん(以降、笠さん):
きっかけは『pure life diary』運営チームの大塚さんのレクチャーで知ったことですね。
当時『pure life diary』とは関係なく、事業の一環で大塚さんに講座の講師をお願いしました。そのとき「自分を知る」分野のツールとして、大塚さんから『pure life diary』の紹介がありました。
――へいすけ:
うちの運営チームの活動から知ったのですね。使ってみようと思ったのは、笠さんのなかで何が響いたのでしょうか。
笠さん:
後日、大塚さんが開催していた「朝の会」に出席した際に『pure life diary』を用いた「ふりかえりのワーク」をされていて、久々に自分をふりかえる機会を持てたんです。
その際、ウェルサポのチームメンバーに置き換えたとき「自分と対話する時間や術を、これまで持ってこなかったのでは?」と思いました。
その結果「自分がどのような人かがわからない。だから他人との関わり方もわからない」という方が多いなと感じたんですよね。
そのとき「手帳でふりかえる習慣を、チームみんながとればいいのでは?」と思ったんです。そこから少しずつ、チームが強くなっていけばいいなとも。
結果として、チームメンバーを中心にまわりにも派生していけばいいな、と思ったのが『pure life diary』を使うきっかけです。
幼少期から自分との対話をし続けてきた笠さん
――へいすけ:
以前から笠さんは、自分とのふりかえりをしていたんでしょうか?
笠さん:
そうですね。「自分との対話」は小学生のころからすごく好きなんです。そのころから、作文だったり自分が思うことをノートに走り書きしたりする習慣がありました。
子どものころは大人に聞いていましたが、次第に納得する回答が得られないことが続き「自分で対話し、進めていくしかない」と、書きながら自己対話していました。
途中でふりかえりをしなくなった理由は、経験や年数を重ねるなかで、自分の方向性が決まったからです。ふりかえり、書く習慣が必要ではなくなったと感じたからですかね。その都度、自分や人と対峙して進んでいけばいいかなと。
――へいすけ:
子どものころからずっと自分と対話し、ふりかえることをやり続けていたんですね。笠さんは人やものごとに対して達観しているような印象があるのですが、それは子どものころからでしょうか。
笠さん:
どうなんだろう……?でも、幼いころから考えたり自分と向き合ったりすることは好きでしたね。よく小さな疑問が浮かび、考えごとをしていました。
――へいすけ:
「自分のなかに問いを立てること」を、未来に活かすためにずっとされてきたのですね。
ふりかえりを未来へ活かすために意識していたことはありますか。
笠さん:
「未来の自分」に思いを馳せるには「今の自分がどこにいるのか?を知ること」が大事だと思います。あわせて、過去の体験や起源が今の自分に影響を与えることが大きいと感じています。
そのようなことを感じながら、日々ふりかえりをしてきました。あとは、ふりかえりのプロセスで「いらない習慣・行動」に気づくので、それを手放しますね。
――へいすけ:
今の自分や未来の自分を考えたり創っていったりするときに、過去の自分の経験から答えを出す、っていう感じなのですね。
笠さん:
それも未来のための答えを出す1つの材料になっているなと思います。
――へいすけ:
ほかにも、材料があるのでしょうか。
笠さん:
自然界からエッセンスをもらうことも多いですよ。ほかには旅行での文化の違いから、自分を知ることも多いし、好きですね。
――へいすけ:
ぼくも月に何度か旅に行くので、共感する部分があります。ちなみに笠さんの「自然界から自分を知る」って、どのような感じでしょうか。
笠さん:
たとえばよく「自分らしくありたい」「人と違う自分でありたい」ってみんな言いますよね?
――へいすけ:
はい、よく聞きますね。
笠さん:
言い換えると「人と違う自分でないとよくない、素敵でない、美しくない」みたいな雰囲気や思い込みもある感じがするんです。
でも、山を見ると「同じ木々の集まり」だけど、すでに美しいですよね?木は、隣の木と同じ種類であっても。
ではなぜ、人は「人と違わないと自分はよくない、美しくない」と思うんだろう?と考えるんです。
そのように自然を見て「将来ありたい姿」や「自分が求めている社会観」など自分の答えを出して、まわりにもメッセージとして伝えているかもしれません。
――へいすけ:
なるほど。自分の答えを出す材料として「自然の中から見出す」という発想はなかったです!ぼくも意識してみようと思います。
研修導入前に抱えていた組織の課題は「チームの強化」
※実際の『pure life diary』研修の様子
――へいすけ:
『pure life diary』研修を導入する前に抱えていた組織の課題は何でしたか?
笠さん:
一番の課題は「チームを強化していくこと」ですかね。
これまでは、私が団体のなかの代表で、チーム内外へのメッセンジャーの役割でした。
小さい団体であれば自分ひとりでよかったけれど、自然に自律分散型で「その地域らしさ」「ウェルサポらしさ」「その人らしさ」を掛け合わせて広げていきたいと感じていたんです。
そのためには、今後はチームメンバーのひとりひとりが「スポークスマン(団体の意見を伝える代弁者)」として、さまざまなコミュニティで自分らしくいることが大切だと思いました。
――へいすけ:
1人で先頭を切っていたところから、個が成長してリードしていくことを、今後やっていく時期だと感じていたのですね。
取り組みのなかで、難しく感じていたことはありますか。
笠さん:
私はスポークスマン的な役割と、さらに経営、事務局、戦略など複数の役割を担っていました。でも、「私の団体」になってしまうのでは?と感じていました。それは自分が目指していた団体ではないし、メンバーのみなさんも求めていないなと思ったんです。
メンバーそれぞれに、喜びと責任を平等に持っている状態がいいなと。
とはいえ、さまざまな業務の中で、メンバーひとりひとりに時間をかけるのも難しかったんです。
たとえば、1on1ミーティング。もちろん良い効果もありますし、実際1年ほど行っていますが「チームとして組成していく」のは、1on1では限界があるかなと思っています。
オンラインとオフライン両方のメリットを活用してコミュニケーション
※実際にオンラインで開催した『pure life diary』研修の様子
――へいすけ:
メンバーとのコミュニケーションは難しく、さまざまな課題もありますよね。
コロナ以降、コミュニケーションの方法もオンライン化が増えている企業さんも多いですが、ウェルサポさんは普段、オンラインとリアル(対面)どちらのコミュニケーションが中心ですか。
笠さん:
リアルとオンラインの両方で、コミュニケーションを取っています。コロナが流行する前からです。
リアルに会ってコミュニケーションを取る場合、さまざまな場面で時間がかかりますよね。一方オンラインは、移動も少ないので効率的だなと感じています。
――へいすけ:
たしかに、オンラインでのコミュニケーションは効率的ですよね。ではリアルで会うときって、どのようなケースなのでしょうか?
笠さん:
メンバーとの「想い」のシェアするときや関係性を深める取り組みには、リアルに会ってコミュニケーションを取ります。それ以外の業務連絡などは、オンラインです。SNSなどのツールを使った、テキストのみのコミュニケーションですね。
――へいすけ:
リアルで会うと、より相手の深い部分を知れますよね。
今回の研修も最初はリアルで開催し、途中からオンラインに切り替わるという運用方法でしたが、率直にどうでしたか?
笠さん:
リアルでの開催は、やっぱり温かみがあって、メンバーの雰囲気がわかったり交流が生まれたりするなどの良さがあったなと思います。
けど、オンラインはオンラインで良い面もあって、リアルの雰囲気をベースに持ちつつ効率的だったと思います。また、リアルでは参加が難しくなったりしがちだけど、オンラインは(移動や時間などの関係で)より参加しやすいのかなと。
――へいすけ:
そうですね。ぼくたちも、こうした研修の開催はリアルのほうがいいかなと思っていたんですけど、意外とオンラインに切り替えた後でも大丈夫なんだな、と感じました。オンラインツールの機能で個別に部屋を分けて、ひとりひとりがじっくり話せる時間もあるので、時間効率もよかったのかなと。
でもそれは、最初にリアルで会っていたからこそ、コミュニケーションが取りやすかった部分もあったのかな、と感じています。
笠さん:
そうですね。リアルに会ったことないメンバーもいましたので、最初にリアルでお会いするきっかけになったのは、よかったですね。
初回の研修で起きた混乱……
――へいすけ:
研修の1回目の様子をふりかえると「みなさん混乱が生じているな」という印象を受けたのですが、当時笠さんからはどのように見えていましたか?
笠さん:
そうですね。やっぱりみなさん「自信がない」「自分の強みがわからない」というフレーズをよく言葉にされるなと感じましたね。
やや厳しい言い方ではあるのですが、私から見ると「自信がない、自分の強みがわからない」って、自分との対話してこなかった結果なのかなと思います。
「自分との対話」って決して豊かなだけの時間ではなく、ときには苦しいこともあると思っています。それをこれまで避けてきてしまった人たちなのかな、と思いました。
――へいすけ:
ふりかえると今回、初めて医療関係の方に研修を開催したんですが、最初に訪問してみなさんにあいさつしたとき、あたたかい空気感で「とても良い団体さんだなぁ」と印象に残りました。
だからなおさら、みなさんのマインド部分のブロックが多くあるのは意外で、大変驚きました。
ワークと研修を導入して半年、マインドが自然とゆるんでいった
――へいすけ:
でも、何度か自分と向き合うワークをくり返していくなかで、次第にみなさんのマインドがほぐれてきたかな、と感じました。
笠さんは普段メンバーさんと接していて、何か変化を感じることはありましたか。
笠さん:
半年ぐらい経つと「手帳を使っていても、使ってなくてもいいんだな」というマインドにメンバーがなれたのかなって思いました。
特に、へいすけさんの言葉で印象的だったのが「みなさんが自分の失敗をすごく恐れている」とフィードバックをもらったことですね。多分チームのみなさんは、失敗を自分のなかで許していない面があるのかなと感じました。
たとえば、『pure life diary』のワークを「使っている人」と「使っていない人」がいるときに、「手帳を使っている人はすごい、使えていない私はだめだ」みたいに感じていた人もいたのかなと。
そのようなとき、へいすけさんのフィードバックがあったことによって「使っていても、使っていなくても、別にどっちでもいいんだよ」と考えられるようになったと感じました。よい意味で「諦め」がついたところがあるな、と思いましたね。
そこから、メンバーそれぞれが「自分なりの使い方」や「自分のマインドセット」というものができて少しラフになり、徐々に変わっていったなと感じました。
――へいすけ:
それはうれしいですね!手帳でよくある悩みの第1位が「続けられない」っていうのがあって。でも個人的には、手帳を続けることが大事じゃなくて、変化していくことが大事だと思っています。
だから手帳を「続けられる・続けられない」は「どちらでもいい」というマインドに変化したのは、うれしく感じます。
笠さん:
多分、いつの間にか「手帳のための自分」になってしまうのかな、と。
自分のための手帳が、そうでなくなってしまうのかなと感じます。そうじゃなくって、そもそも「自分が豊かになるためにこれを使う」っていうのが大切だと思います。
たとえば1回目の研修のように、ふりかえりのときに少し混乱して「諦めの境地」にいかなければ、実はできなかったことでは?と客観的に思いました。
あとは、ほかのチームの様子を見て「こういう(特定の)文言が多いチームだな」など、自分たちのチームの特徴を認知するのには、このワーク(研修)はすごく役立ちますね。パラダイムシフト的な、小さな変化が起きたのかなって思います。
――へいすけ:
「手帳のための自分」って名言ですね!ほとんどの人が悩みやすい問題かなとぼくたちも感じます。手帳業界を見ても課題なのかなぁと。
笠さん:
手帳の奴隷にはなりたくないですね。自分でお金を出して買ったのにって(笑)
――へいすけ:
おっしゃる通り、本当にそうですよね!
現代人は「自分をふりかえる時間」が枯渇しているから不健康になってしまう
――へいすけ:
『pure life diary』研修を開催してみて、笠さんのなかで何か気づきはありましたか?
笠さん:
単純に「みんな、自分のことをふりかえることは好きなんだなぁ」って思いました。でも、自分をふりかえる時間や、自分の未来に思いを馳せる時間などが枯渇しているんだなって。それは、不健康な状態ではあるんだろうなと実感しましたね。
――へいすけ:
やっぱりいろいろな問題があるなかで、ふりかえりの時間も取りづらい世の中になっているんでしょうね。
笠さん:
反面、自分個人をふりかえると、そのような「自分とのふりかえりの時間」は死守してきたなと思いました。習慣として身についたことで、健康的な日々をおくれていたことに気づき、あらためて感謝しました。
ツールは1つでも使い方は人それぞれ
――へいすけ:
チームのみなさんの『pure life diary』の使い方は、それぞれ違っていましたか?
笠さん:
そうですね。一応基本の使い方ってあると思うんですけど、ひとりひとり違いはあると感じましたね。たとえば「センターピン ※」の立て方とか。
※「センターピン」は2023年以降「pure life ピン」に名称変更
――へいすけ:
そうなんですね。『pure life diary』の使い方に正解や決まりはなく、その方の人生の役に立つというところを大切にしているので、いろいろな使い方があってうれしいなと感じました。
そのなかで、特にうまく活用できている方はどのように使っていて、どのような変化がありましたか?
笠さん:
毎日夜に『pure life diary』を書いているというメンバーがいました。その方は、もともと自分をふりかえる習慣がまったくなかった人でした。でも『pure life diary』を使うことによって、計画を立て、その後のふりかえりもする習慣がついたんです。
結果、その方とのミーティングがとてもしやすくなりましたね。事前に頭のなかが整理されているからかもしれません。
また、話すときにその方が、過去のノートを見返してスムーズに受け答えする様子を目の前にすると「ツールがあるのとないのでは、全然違うのだな」と感じました。
――へいすけ:
ミーティングがしやすくなったのですね。よかったです。
『pure life diary』メソッドがチームの成果指標とコミュニケーションにつながった
――へいすけ:
では『pure life diary』の研修後、チーム全体を見てよかったことや、変化したことはありますか?
笠さん:
私が一番よかったと思ったのは、『pure life diary』という「共通のメソッドがあること」だなと思っています。「成果指標」っていうのが専門家別ではあるんですが、チームとしての共通の成果指標ってなかったんです。
そういった意味で、今回『pure life diary』のメソッドがチームの成果指標になったかなと感じています。
もう1つよかったのは「場が賑わうこと」ですね。『pure life diary』という共通のアイテムがあることで、チームのコミュニケーションが賑わうのは良いことだと思いました。
――へいすけ:
日常の業務のなかで、みなさん『pure life diary』の会話が出るようになったのでしょうか。
笠さん:
そうですね。頻繁にみなさんとミーティングを開催するので『pure life diary』をスケジュール表として使ったり、ふりかえりに使ったりしていたところがあります。
――へいすけ:
それはうれしいですね!
チームで取り組みは変化のインパクトが大きい
――へいすけ:
あと、やはり1人でふりかえりなどをやるのは難しいのかな?と感じることもあるのですが、今回チーム全体でワークに取り組んでみて、どのように感じましたか。
笠さん:
1人でやるよりチームで取り組むほうが、インパクトは大きいなと思っています。
私自身がやっぱり「1人で何かをやる」って、諦めやすい状況を作るのかなと認識しています。だからこそ、チームなど複数人で何かを取り組むことは、自分を奮い立たせる要因にもなりますよね。
――へいすけ:
たしかにそうですよね。何かを1人で取り組むと「がんばる負担」が大きくなりがちですが、みんなで取り組めば、環境がその負担を中和させてくれる面があります。
今後は「かかりつけナース」を普及して、やさしい社会をつくりたい
――へいすけ:
では最後にウェルサポさんとして、今後取り組んでいきたいことや未来の展望など、ぜひ教えてください。
笠さん:
まずは「かかりつけナース」という制度を普及させていきたいと思っています。
今、社会課題や地域課題ってたくさんありますが、それらに関われる人財がまったくいないと課題に感じています。その理由として、やはりみなさんが「心身ともに健康的ではなく、余裕が持てなくなったから」かなと。
たとえば、人に関わり、何かをして差し上げるっていうことができない日本になっているのかなと感じるんですよね。
だからまずは、健康的な人を増やすことによって「恩送りの世代」っていう方達の育成をしていけたらなと。
そして、たとえば若者でつらい問題を抱えている方がいたら、恩送り人財が何か手を差し伸べられるような、やさしい社会作りができたらなと思っています。
今年度は、若者支援事業と自立分散型の組織で、全国的に普及していく活動に力を入れていこうと思っております。
――へいすけ:
素敵な取り組みですね!大きなくくりでは弊社と同じで、社会課題を解決して世のなかのしあわせの総数を増やしていくことだと感じました。今後ともお互いに、良い関係性で一緒に進めたらと思います。
素敵なお話、ありがとうございました!
(執筆・編集:上野さおり)